「多分、これが真実」
翼に合わせて巣を造って
力に見合った高さで飛べ
光らぬ石を磨き続ける
それは至極不幸
「心が向かう方に行け」って
勝手な足で背中を押された勇気で
怪我をしたことはないかい
誰にも譲れない帯びた熱が
見えない冷たい棘を浴びて
心の風邪を引いたことはないかい
青く広がった夢が遠過ぎて届かないと知って
ブーツカットの裾を切るときに
宝箱に隠した情熱を
この現実を生きる力にして
選ぶ者が選ばれていると気づけないまま
遠い昔からずっと自分を生み出す設計図は
描かれ継がれて今があるから
愛を感じない道は選ばず
開かれた扉からスタートして
自分らしさは大切らしいさ
「だから心が選んだ儘
正直に進め」と薦めたがるのは
行きたい先に鍵穴があって
持っている鍵と形があった
運命に恵まれた幸せな風
「旗を振りかざせ」
消えない朝日の日焼け
水に投げたティッシュのように
脆く消える約束
包装はまだ偏ったまま
二度と共感し得ぬ英知
計画通りの手順で
境界線をはみ出す
名前書き換えるため
近くにいるから逃げられぬ
驕傲と生馴の中間
汚れたインクと電波に流されぬように
旗を振りかざせ 人の目は気にしないで
時は満ちた 後ろは振り返らず
この暖和はひと時の迷い
騙されず進むべき道を行け
弱き者に見せかけて
大きな力に立ち向かう姿を演じるだけで
味方が増えていく
間違いだらけの挑戦
灯台のように足元を
照らさないままアンテナに乗せて
ばらまいた嘘
この白いシャツは何故かいつもサングラスを
通して暗く染められてしまう
あの黒い雨は美しく綺麗に見えるよう濾過されてるのに
人は等しく過ちを犯す
大切なのはそこから先
清く階段を登る
足を引く者の笑顔は疑え
旗を振りかざせ 人の目は気にしないで
時は満ちた もう迷うことはない
見えるもの見えないもの
奪われたその全て取り返していく OH
「ヘッドライト」
傘も差さずあてなく歩いていた
真夜中、一人きり
闇の中でこの身を貫いてく
白い中央線
鍵の開いてた箱に
触れた途端 裂け始める
景色、届かない声、香りさえ何処かへ去って
今にも沈んでしまいそうな舟の
上に載せられる ただ一つの言葉は何?
未来像は今宵の月のよう雲に隠れ
時計の針が心の表面を削ぎ落として
なぜかピースがはまり過ぎる時の
先には無数の荊が地を這っている
紡ぎ上げた糸さえも瞬間に
綻んでいくから
いつの間にか雨の中にいたのは
濡れたかったのかもしれない
あの時はまだ無闇に道を選んでいたから
空が底に変わる前にもう一度戻れないかな
理想は遠ざかり
明けても終わることが許されない闇
晴れぬ視界 掻き毟る
動く二つの目の前を落ちてく
無数の光の矢
刺さる度に色が深まっていく
今は止まないで
「辿り着いた森」
淡色 ヴェールのように緩く難しく
蠢き立ち込めてる霧の最中ずっと
灯りも持たず歩いてた 静かに誰にも言わずに
何も知らないまま独り 気づけば森は深くなっている
掴んだ糸さえ擦り抜けていく
束ねたリボンはすぐ解けて
足跡は明日の雨で消える
だから僕の中は確かであれ 今が確かであれ
遠くに見えるミラージュは春の終わりを告げたから
膝をついて指絡めて揺らめかない目の前焼き付け
儚く消え行くこの時間(とき)の中で
綴った言葉にただ君だけ
命を、呼吸を与えてくれた
だから僕は歩みを止めて
初めてのバタフライのようなもがき
冷たく重たい気体の波を掻き分け
この手で虹を描けたから
僕は辿り着いたこの森で根を這わすよ
君と生きていくよ
「ドゥリモンスタ」
故意に堕ちて 足りない言葉並べて
まるでフィッシング 甘い反射を選んで
ジャンプしたなら 全てがよく見えてきて
褒め称えたり美辞麗句プレゼントしたり
会わないでね 光は求めないで
暫くは傍においでにならないで
夢を見せてる夢に溺れる夢の中
心弾ませるスタンドじゃ
使いきれぬテレパシー
そろそろ勢いのまま さぁ!
オーエス オーエス
リアルで惹きつけるんだ
着飾って 後悔するなんて
シークレットシューズみたいで恥ずかしいな
夢から逃げる夢も醒めちゃう?
願うは…
心が痛まない日常
そんな普通が欲しくて
ここは空虚だけの都
SOS こちらで自然にいたいな
でもまだ痛いな
「ワラエバ」
悲しみの果てに到達する前に
あの遠き夢で見た丘に邁進し
上り坂でも問わずただ歩いてく
ひたすらに歩みは後退なく前進で
稀にでも取れない休み 溜まっていく疲労
とは言え好きなことは適当にできなくて
背後が気になれば歩みは止まるから
ここなら超えられる いつだってそう考えている
愛捨てないで 悲しい絵にも
救える位の足跡を残して
バツの悪そうな どの目にも
隠せないでいる慈しみがあり
愛も捨てれば崩れていく
胸がざわつくなら挑まないで
毎晩寝る前に笑えば
いつもと変わらぬままの希望
名前に囚われないで 価値あるものは
きっと目の前で既に誰かを待っている
風光明媚な場所のみ目にする人も
見せないでいる影が二個くらいあるでしょう
いつまで突っ立ってんの?
立ち止まったら生きる証明も
できないからこうしてもがくしかない
自力で這い上がっていくしかない
愛捨てないで 悲しい絵にも
救える位の足跡を残して
バツの悪そうな どの目にも
隠せないでいる慈しみがあり
愛も捨てれば崩れていく
胸がざわつくなら挑まないで
毎晩寝る前に笑えば
いつもと変わらぬままの希望がある
「美と刺激」
深い夜まで待てば出会える綺麗な花がある
太陽のもとで見る蕾でさえ美しいのに
薄紙にくるまれても傍にいれば恍惚と
稀に得る刺激浴び 思わず疼く親指
止まないでいてお願い、燦
これ以上の悦びは知らない
露わになれたなら何も怖くないよ
沈む音さえ掬いたい、救われていたい
境目の奥 影が創り出す見せない美学
重なるその層を剥いで秘められている核にそっと
重ねる想像を抱いて決められている枠に沿った
優しい嘘で寄せて逃げて、ただ
遠回りしたまま近づかない
霞みがかる景色が意識を奪って
歪む音さえ救い、愛、報われたい
「僕が眠りについた後は」
椅子の上、ゆっくりと揺られて
止まらない時計の針を眺める
憶えているはずのない揺り籠の
寝心地を、なぜだろう思い出す
初めて綺麗な心を取り戻せたとき
記憶を旅するストーリーが目の前始まって
たった一粒の涙が全ての笑顔を濡らしていく
癒えたつもりで気にもしなかった
傷跡はまだ傷んでいる
そんな悔やむことばかりが映し出されていくのは
大事なものを傷つけないよう
生きる術もわかっていたから
少しずつ心音が弱って
幕のように降りてくる瞼たち
窓から光が僕と椅子に射し込んで来て
体が少しずつ軽くなって浮かび始める
海の全てを巻き込んで寄せた波が返した後
砂浜に光る貝殻が静かに残されている
僕が眠りについた後も時計は止まらないから
明日からもここで生きるあなたは
せめて幸せなままでいてほしい
「開花」
熟れた海に円い波を起こす
だけど小石では何も変わらない
ため息で窓が白くなる
それだけが今を生きている証
折り紙の飛行機 空へ放つ
誰かの指先を待ち続ける
過ぎ去れば跡形さえ無い
そんな儚いものを産み出している
だからせめてこの道を
進むときには常に立てた爪
抱かれた夢の気持ちも知らず
一途に種を零した
誰のためにではなく
自分が滅びない、そのためだけに
このひと夜限りの生を
名も知らないあなたに託して
見上げれど 月は何時までも
消えることも満ちることもないまま
それでもやがて巡り来る
潮時のため育み絶やさず
花びら 誰もいない夜に
恥じらいから逃げ出して
秘めていた香りを蕾から
バルコニーに解き放った
このひと夜限りの生を
通りすがる蝙蝠に託して
「変わりたい、変わりたくない」
遠慮もなしに放たれた あの言葉で幕が開いた
轍を全て蹴散らしていく 鳥が描いた輪も乱れて
在りもしない答探し 彷徨える虫になり
誘われた灯りのもとでまた迷えるよ
朝の前に迎えた昼に 雨が空へ帰っていく
青いランプが足音を停めて 赤色で動き始める
夢の無い夢のような現実と向かい合って
眠りから覚めれば ほら、新しい昨日が明けた
落ち着いた航海を嫌って
穏やかな波を掻いて水平線まで揺らしてる
変わることだけで心満たして
生きていくことは美々しいけど
色を重ねていくだけではいつしか黒になるよ
駆け出す視線の先のゴールは
蜃気楼が生み出している
それでも届くはずのない右手を伸ばして
秋空の中の動かぬ雲のような
化石だけは抱き締めた
愛おしい生い茂った森で
葉の入れ替わらない木が時間に取り残されてる
変わらないものを大切にして
生きていくことは美しいけど
殻に包まれたままでは心が澱んでいくよ
体が動かないまま
両隣の車線では目まぐるしく皆が過ぎていく
それをただ黙って眺めてる
枯れない花の幻想を見て
捧げる水すらも減らしては
乾いたまま命も絶え土に眠っていく
動けないまま
見送って
また一人になる
「21.4世紀」
走り始めは正しく人の言う通り則り
既に敷かれたレールの上をただ進ませていただけ
枝を増やし続け 実現できた妄想と構想
十秒間目を離した綾取りなら網目が複雑化
毒を吐かないのは 時間に色を決めないから
そんな平熱はこれからも続いていくのだろうか
どれだけ暗い未来を嘆いて過去を憂いても
もう痛いだけみたい 自ら仕立てた仕掛けで足を捕られてる
安定剤も要らない 休むことも知らない相手なら
どんな罠だい? 自由を手に入れてきたつもりでも
もう遅いだけみたい 身動きがとれるマスを奪われ続けて
いつしか僕らが交差点の無い道を進んでいって
茫然たる未来で詰め込む頭も ただの重い荷物になる
「ふわふわ」
線にならぬ点だけを描いて
帰る星さえ無くしている
コンパスの無い遊泳のような頼りない日々
半無重力の中で足を掛ける場を探して
風波に身を任せた軌跡は
のこの歯のように浮き沈んで
見えない糸を紡ぐのは複雑で難解と
いう事実だけはとても単純で簡単だけど
そっと浅く薄い円の中で
ずっと遠くに置いてきた座標を悔やんで
あぁ 泣き笑いして生きた日々は
溶けることの無い雪山の中
逆上がりしても戻れない
記憶の中の振り出しが霞んでいく
心の幹は回っている
スピードは時と共に増す
終いに向かう1°の傾きを感じる度に
細い芯でも倒れない独楽に憧れて
この行き場を失う魂が
混沌を生み出してこの身をふらつかせ
あぁ 幼な心を捨ててこのまま
今だけを着替え続けていく
芽吹いた場所すら見えぬまま
紺碧の空を仰いで浮かんでいる
「ラブラドール」
歪な形のビーカーの中
ガラス棒で混ぜてくれてないと
寄り添うことのできない粒子が
偶然生み出した極彩色(しき
日常と非日常がぶつかり
違和感だらけの一体感で
針がどの方位も差さないまま
進む様はまるで国際色
安定に楔刺す
居心地の良い場所など捨てて
撒き散らす 雪と毒 そして弾ける
不明瞭な理想を 創造しながら
突破していくよ レッテル剥がして
迷路も 武器を装備しないまま
パーティを組んで 劣等感超えて
頭を捕られてしまえばもはや動けない
気性の激しい手足をうまく操り
理性が弾けるひと時を彩り続けよう
君の心を見事に洗った
虹も次に振り向くと逃げてる
ひとつの綺麗な筋を描いた
飛行機雲も2分で消え去る
針の先 薄い氷
立ち位置はどこだって構わない
敗と苦を咲き誇って 綺麗に枯れましょう
不明瞭な理想を 創造しながら
突破し続けてる レッテル剥がして
迷宮入りする 相愛を綴り
パラダイスを築く 歴史を創るよ
「孤高につき、光を生み、」
いつまでも此処にいたい
素足を波に晒して、僕は言う
月と直線を描く
水面の光だけが目に映る
音以外は聞こえない そう、だから
心の皮が溶けてく
いつか
数え切れない足跡を消して
未来を感じて初めて目を開けて
弧を描いた向こうへ
空を裂いたる方へ
僕は 心は 魅かれた
無重力の体と
求心力なき言葉で
今、飛び立てる
風に逆らい遠くへ
身軽になれたポーズで
「普遍と戯れ」と別れ
いつしか笑顔も枯れ
新しい潤い 求めて
波に、飲まれよう
All Songs written, vocal, chorus, and digital instruments by 邦秋
Cover Illustration by 邦秋
Special Thanks to
YHiRO, NAOYA, Hanejiro, Masaki, Apple, and
all peaple I love
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